研究課題
本研究では自己紹介型インタフェースの研究開発を行ってきた。自己紹介型インタフェースは、学習者と習得対象の機器との間に第三者を介するのではなく、習得対象の機器自身が自分自身の機能を説明するように振る舞うインタフェースである。これにより、学習時に介助者の存在を意識させない機能説明を可能とする。自己紹介型のインタフェースは、実世界と仮想世界上の表現を合わせたブレンデッドリアリティ表現や、使用者の属性に対応した認知的な手助けを行い、かつ使用者の機能取得の動機を継続させることが見込まれる。前年度までに、擬人化表現の位置と指示範囲の評価を行い、モデルを得ている。また、擬人化による説明がユーザの感情移入を促し、発話を促進することが確認している。こうした擬人化のモデルが、インタラクションの成果のフィードバックに遅延のある状況で、得られやすいことも分かった。本年度は、本モデルを採用した擬人化インタフェースを実際に作成し、つくば市の小学校での教育支援を行った。本業績の教育成果の一部は一般社団法人茗溪会賞を受賞した。擬人化手法を用いた説明手法が情報処理学会論文誌に、エージェントの内部動作モデルを評価するためのシミュレーションが、人工知能学会論文誌に採択された。研究成果について、人工知能学会や国際会議HRIで発表を行った。また、自己紹介型インタフェースを含めた擬人化インタフェースの研究成果について、関連研究と提案者の研究をまとめ、早川書房「AIと人類は共存できるか」という共著の一章、北京清華美術学院の「装飾」の解説記事として出版した。同時に、ASCONE2016、電子情報通信学会における招待講演を行った。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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情報処理学会論文誌
巻: 57 ページ: 1128-1136
人工知能学会論文誌
巻: 11 ページ: AG-H_1-8
10.1527/tjsai.AG-H
http://hai.iit.tsukuba.ac.jp/