本年度では,新たにカメラを用いた触覚センサの開発を行った.昨年度までは,外界センサとしてKinect v2を用いて,物体の位置・姿勢推定を行ってきたが,物体把持におけるロバスト性向上のために,触覚センサが必要となった.しかし,現在入手出来る触覚センサは高価で破損しやすく,また,剛体への搭載を前提として作られているため,柔軟指への利用は不向きである.そこで,新たに柔軟指の構造を利用した接触センサを開発した.透明なシリコンゴムで指先を成形し,内部からカメラを用いて接触面の変形を計測することで,大変形にも対応した.提案する制御手法においては,触覚情報の精度はそれほど必要ではないため,安価で柔軟であり,大変形に対応したセンサが望ましい.画像処理技術を用いて指先の接触面位置および接触力の計測が可能であることを示した.また,納期が延びていた多指ハンドロボットについて,年度末に納品されたため,現在システム構築を行っており,その後,早々に実験を行う予定である.
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