2012年4月に飛騨山脈北部で日本にも氷河が現存していることが判明した。本研究では、飛騨山脈の未調査の多年性雪渓で氷河の可能性を探る現地観測を行った。その結果、鹿島槍ヶ岳カクネ里雪渓と剱岳池ノ谷雪渓、立山内蔵助雪渓が新たに氷河であると判明した。日本で氷河と判明した多年性雪渓は合計6つになった。 また、飛騨山脈の氷河の特性を現地観測データから検討した。気候条件的に飛騨山脈では氷河が分布可能であること、雪崩による積雪の集積で氷河氷がつくられていること、この地域の氷河は近年ゆっくりと縮小していることが分かった。
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