研究課題/領域番号 |
25702035
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
松下 光次郎 岐阜大学, 工学部, 助教 (30531793)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ブレインマシンインターフェース / 福祉ロボット / 生体信号解析 |
研究実績の概要 |
(1) 生体信号計測と身体動作計測の組み合わせに基づく長時間動作識別の性能評価 平成26年度は,ヒトの生体信号(表面筋電位信号・眼電信号)を計測対象として,モバイル型・生体信号計測装置とウェアラブル身体動作計測装置(9軸モーションセンサ(ジャイロ・加速度・地磁気センサ))による長時間計測を行い,計測対象者の環境に対する装置の耐久性・利便性を高めた上で,計測データの信頼性も検証した.更には,生体信号と身体動作と組み合わせた解析により,ヒトの動作識別の識別精度や識別数の向上につながることを確認した.
(2) 生体信号によるリアルタイム制御を前提とする生活補助装置の開発 BMIの実用化を目指す上で,身体補助装置/環境制御装置の開発および評価も不可欠である.そのため平成26年度は,物体把持用ロボットハンド・ナビゲーション用移動ロボット・食事補助用ロボットアーム・学習リモコン型環境制御装置の開発を行い,生体信号(表面筋電位信号・頭皮脳波・眼電信号)に基づくリアルタイム制御を実現した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度の研究目標であった体内埋込型ワイヤレス・ブレイン・マシン・インターフェース装置とウェアラブル身体動作計測装置による動作意図推定システムの性能検証実験は円滑に進んでいる.また,自律制御機能付運動補助/環境制御装置の開発も十分に目標に達成している.ただし,申請者の所属機関の異動があったため,今後のヒト実験や動物実験実施に対する研究環境・設備の確認や立ち上げを行う時間が必要となったため,その点がやや遅れているとの評価である.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は申請者の所属機関の異動があり,特に動物実験に対する研究環境(人的・設備)の状況が変わったため動物実験の実施が困難となった.そのため,動物実験部に関する研究計画の縮小をさせていただき,その代わりに健常者に対する実験内容を強化することで提案するシステムの適切な性能評価を実現し,ヒト臨床試験に対する実験プロトコル提案につなげる予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度,動物実験の実施ができなかったため,それに関連する費用が繰越となった.
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次年度使用額の使用計画 |
本年度達成できなかった実験に対する補完的な実験内容を実施するための設備費用として次年度使用する予定である.
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