有毒哺乳動物であるトガリネズミおよびソレノドン由来の特異な神経毒およびプロテアーゼの構造や機能の解明を目指して研究を行った。 ブラリナトガリネズミの顎下腺由来の有毒物質に関して、致死毒を含むタンパク成分を限外ろ過により除去した低分子画分に、ミールワーム麻痺作用およびマウス脳室内投与における痙攣・麻痺作用を確認した。活性を指標に精製し、分子量5.1~5.7kDaの新規ペプチド神経毒2種の単離とアミノ酸一次配列の決定に成功した。 絶滅危惧種ソレノドンについて、キューバ共和国にて生態調査を行い、生け捕りと唾液の採取に成功した。またその主成分のプロテアーゼの活性と部分的な配列の決定に成功した。
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