本研究では鉄イオンの代謝・生理機能を明らかにするべく、生体内鉄の中でも輸送・代謝に関わる重要な化学種である鉄(II)イオンを選択的に検出できる蛍光プローブ群の開発を行なった。その鉄(II)イオン検出原理としては、当該研究代表者が見出したN-オキシド化合物が鉄(II)イオンにより脱酸素化を受ける反応を利用している。本研究では、この原理をさらに拡張し、最初に見出した橙色蛍光分子に加え、青色、緑色、赤色蛍光団を使った鉄(II)イオン蛍光プローブの開発と、細胞膜上にて機能する蛍光プローブの開発を達成した。
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