本研究では、北東アジアにおける古代から中世にかけての集団の統合、瓦解、再編の過程と周辺地域に及ぼした影響について、考古資料の検討から、実証的に跡付けることを目的とした。具体的には、靺鞨、渤海、女真を対象とし、各時代における地域集団の様相と交渉関係、次代への継承関係を考古学的に解明しようとしたものである。 ロシアを中心とした海外各研究機関に収蔵されている主に土器群を分析対象として、研究を実施した結果、各時期の土器群の概要を明らかにできたとともに、特に靺鞨の形成とその地域性に関して、従来の知見を超えた成果を上げることができた。
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