感情障害に対する診断横断的な治療のための統一プロトコル(UP)は、うつ病や不安症などの幅広い精神疾患に適用できる心理療法である。しかし、厳格な臨床試験によって、その有効性を検証する研究は存在しなかった。そこで本研究では、国立精神・神経医療研究センターの単施設において、症状評価を担当する評価者が介入条件をわからなくした上で、20週の介入期間を設定し、通常治療にUPを加えた介入群において、通常治療のみでUP治療を待機している対象群よりも、感情に困難を持つうつ病・不安症患者のうつ・不安症状が改善するかを検討することを目的とした。附属研究として治療機序および神経基盤の検討を副次的な目的とした。
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