スピンホール磁気抵抗効果を利用し、5d遷移金属のスピンホール角の大きさを調べた結果、スピンホール角は5d遷移金属の構造に大きく依存し、多くの材料でアモルファス構造が大きな値をもつことがわかった。また、スピンホール磁気抵抗の温度依存性からスピンホール角を正確に決めるためには、強磁性金属層への縦スピン吸収を考慮しなければならないことを明らかにした。さらに、電流誘起有効磁場のベクトル分解測定とその温度依存性から、非磁性/強磁性界面におけるスピンミキシングコンダクタンスが特異な値を持つことがわかった。さらにこの界面では、物質の組み合わせによってジャロシンスキー守谷相互作用を制御できることがわかった。
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