3次元走査型力顕微鏡(3D-SFM)は、固液界面で3次元水和・揺動構造をサブナノスケールの分解能で計測できる計測技術であるが、その速度は1分/イメージ程度にとどまっていたため、動的現象や複雑な構造の解析は不可能な場合が多かった。本研究では、3D-SFMの動作速度を約10倍高速化し、5秒/イメージ程度の速度での3次元観察を実現した。さらに、開発した技術を用いて、ハードディスク用潤滑剤や、自動車用冷却水の凍結防止剤の形成する複雑で不均一な界面分子吸着構造の3次元サブナノスケール観察を実現し、これらの機能性分子材料の機能の発現メカニズムに関係する重要な知見を得ることに成功した。
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