組織形成などの初期過程を知ることを目的とした固体境界面における細胞の顕微動態観察が、バイオ医療分野で盛んに行われている。細胞を顕微鏡下で観察する際には、バイオチップが用いられているが、バイオチップ材料にはガラスなどの透明材料が用いられていることから、バイオチップ内(流体)構造境界面において、観察像がぼやけ、影ができる問題があった。よって、本研究では、フェムト秒レーザー3次元加工技術を用いた水の屈折率にほぼ等しい低屈折率フッ素ポリマーを用いたバイオチップ作製を行った。更に、作製したバイオチップを用いることで、流体構造壁面においてユニークな運動をする細胞の鮮明な動態観察に成功した。
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