本研究の目的は、食品中の放射線量検出システムに使用する超伝導検出器アレイの基礎開発である。本研究で開発する放射線検出器の特徴は高速動作・高感度かつ位置分解可能な点にある。 100素子規模で90%以上の高い歩留りを持つデバイスを実現するとともに、裏面に鉛吸収体を張り付けたデバイスを用いて、Cs-137から放射される662 keVの放射線の検出に成功した。実験には0.3 K冷凍機を用い、3.7 keVのエネルギー分解能と3.5 us程度の動作時間であることを明らかにした。本課題で提案する放射線検出器システムの原理実証に成功した。
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