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2013 年度 実績報告書

世界最高強度の負ミュオンビームが拓く量子ビーム応用分析の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 25706032
研究種目

若手研究(A)

研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

大澤 崇人  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究副主幹 (70414589)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード負ミュオン / 元素分析 / 地球外物質
研究概要

本年度は下方照射負ミュオン元素分析装置の設計開発を行った。装置は主に偏向電磁石とアルミ真空チェンバーから構成される。装置全体は三軸に稼働可能な架台によって光軸の調整が可能な仕様とした。Ge検出器の鉛遮蔽も新たに作製し、検出器の位置再現性を確保した。電磁石は最大0.45Tの磁場を発生させることができ、これによって最大約47MeV/cの負ミュオンを下方45度に偏向させることができる。試料は100×100mmのベリリウム板上に載せて設置できる構造とし、ローディングハッチによって容易に試料交換可能とした。装置開発後、装置はJ-PARCミュオンビームラインD2に設置し、基礎的な動作確認実験を行った。装置は問題なく動作し、45MeV/cまでの運動量での動作を確認した。一方、装置には幾つかの改良すべき点があることも明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定どおり分析装置の設計と開発を完了した。

今後の研究の推進方策

開発した分析装置には幾つかの改善すべき点があり、それらを早急に解決する。まず、偏向させた負ミュオンビームのビームプロファイルが現状では不明であるため、ビームプロファイルの撮像システムを開発・導入する。また脱着可能なコリメータを設計・開発し、これをサンプルチェンバー上流に設置する。また偏向電磁石用の電源をリモートコントロール可能とすることで、ビームを止めることなく磁場が変更できるように改良する。

次年度の研究費の使用計画

開発した装置は初号機であり、完成したとはいえ改良すべき項目が少なくない。装置の完成は2月末であり、これを改良するための予算を切ることは時期的に困難である。完成後でなければ装置の稼働試験は不可能であり、可動試験後に残予算を使用することは原子力機構の予算執行体制では無理である。
分析装置の改良と高度化に充てることとする。

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公開日: 2015-05-28  

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