本研究を通して計5例のタウニュートリノ反応事象を検出し、OPERA実験の最大の目的であったタウニュートリノ出現を5.1σの信頼度で"発見"した。これによりニュートリノ振動現象の最終検証が完了した。また、(1)タウニュートリノ反応の選別条件を緩めた新しいセレクションの適用、(2)背景事象の詳細研究による系統誤差の低減を進め、ニュートリノ振動パラメータの測定精度向上に成功した。さらに、本研究者が実験代表者(PI)として次世代のニュートリノ振動研究に向けた新しいニュートリノ反応精密測定実験(NINJA実験)を立ち上げ、J-PARCにて水標的・鉄標的原子核乾板検出器にニュートリノビーム照射を実施した。
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