BiCh2系(Chはカルコゲン)超伝導体における超伝導発現機構解明を目指し,RE(O,F)BiCh2型(REは希土類)について詳細に研究したところ,超伝導発現および転移温度(Tc)の上昇には,電気伝導を担うBiCh伝導面内の化学圧力を十分に上昇させることが重要であることがわかった. REOBiCh2型構造を持つ様々な新超伝導物質を開発するとともに,SbS2層から成る新層状物質やトポロジカル超伝導体候補物質であるSn1-xAgxTeも発見した. また,LaOBiS2の性質に注目し,Se置換によりキャリア移動度を上昇させることで新しい熱電材料(無次元性能指数ZT = 0.36)の開発に成功した.
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