本研究の目的は、稍深発・深発地震発生場である沈み込むプレートの温度圧力条件下における断層の形成のプロセスを理解するとともに、大地震に至る前兆現象を鉱物物理学的観点から実験的に検証することである。そのために必要な実験技術である”その場”での歪・応力測定技術+アコースティック・エミッション(微小破壊音)検出技術を実用化することに成功した。現在のところ、同様の技術はフランス・アメリカの共同研究グループのみが成功しており、本研究の成果は世界でも2例目の快挙となる。これにより、スラブ内条件下における岩石変形・破壊実験を行うことにより、地震発生の素過程の解明をするための技術的な目途が立った。
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