浅い凹みをもつトレー型のAu(I)3核錯体は、[3×n]型のAu(I)イオンクラスターを構築するための土台となる。積層数nは、溶媒やAg(I)イオンの添加に従って一義的に定まった(n = 2-4)。かご状錯体内で構築した[3×n]型のAu(I)イオンクラスターは、Ag(I)イオンの挿入によって、電気伝導度が10倍変化した。 π共役系分子のホモ集積体とヘテロ集積体の電気伝導度を明らかにした。ホモ集積体は高い電気伝導性を示したのに対して、ヘテロ集積体は整流特性を示した。整流方向は、かご状錯体内でのπ共役系分子の集積順序によって制御された。
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