研究課題
本研究では、タンパク質性因子に対する細胞内在性の受容体が、いつどこで活性化されるかを解析する技術を開発することなどを目標として、受容体のケミカルラベルや可視化、相互作用の解析方法等の確立を目指す。前年度までに、抗体をリガンドに据えてその抗原となる細胞膜受容体の特異的ラベル化に成功し、この技術を用いて細胞表層膜受容体のラベル化サイトの同定を行うことで、生細胞表層での抗原・抗体反応の3次元的構造学的知見を得ることに、世界で初めて成功した。今年度はさらに、抗原/抗体のようなタンパク質間相互作用に焦点を当て、その親和性を評価する新技術の開発、並びにタンパク質間相互作用を標的とした薬剤検出系の構築などに成功した。これらの技術は、近年注目を集める最も重要な薬剤標的の一つであるタンパク質間相互作用の精密解析、および制御技術につながるものであり、今後の展開が期待される。一方、タンパク質間相互作用は動物細胞にとどまらず、植物の生長や分化など生活環を制御する植物ホルモンにも見られる重要な生理現象であり、タンパク質間相互作用の解析および制御技術は、植物生長の制御にもつながるものである。この背景に基づいて、今年度は植物ホルモン受容体を標的とした活性制御技術の開発にも取り組み、一定の成果を上げてきた。このように本研究によって、動物/植物に限らず生命現象の根幹を成すタンパク質間相互作用の自在制御に向けて、さらなる技術革新に向けた下地を作ることができた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
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