多種多様な環境下に応じて剛性を調整できる構造が存在すれば,従来の枠組にはない機械設計が可能となる.本研究では,異なる荷重条件下で剛性を受動的に切り替える「柔剛特性」という概念を提唱し,その具現化に向けた基礎研究に従事した.具体的には,数値解析によって周期セル状固体の内部剛性が増加すると変形遷移が生じ,剛性が顕著に変化することを明らかにした.そして,低自由度の周期リンク構造においても類似の遷移メカニズムが存在することを証明した.また最適構造化システムの高度化の一環として,積層方向に高い負のポアソン比を維持する3次元直交異方性積層セル構造体を新しく開発した.
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