研究課題
今年度は,超音速噴流から発生する衝撃波騒音に関して数値解析と実験を進めた.実験に関しては,九州大学において実験を行い,衝撃波騒音を含めてデータの解析を行った.シュリーレン法による密度場の非定常計測を行うことで,音響波の音源位置,周波数特性に加えて,密度変動と衝撃波の干渉から音響波が発生する様子を観測した.これらの情報をさらに周波数領域においてPOD解析することで,音響波の発生パターンを含めて理解した.数値解析に関しては,衝撃波を含む条件において擾乱の強さを変化させた2ケースの解析を行った.コニカルノズルを用いた解析を行ったが,コニカルノズルとすることで,擾乱が発生しやすくなり適正膨張条件に比べてあまり境界条件の感度が現れないことがわかった.すなわちコニカルノズルのような解析では,初期せん断層に20点程度の格子密度のみに注意すれば良いことがわかった.これはコニカルノズルなどの場合は意図的に乱れを与えなくとも、自然に乱れが入るためであり,数値解析上はそのケアはあまり重要ではないと言える.このように音響波発生に重要な物理現象を理解し,2dB以内の予測精度のために必要な数値解析のための指針を得た.また昨年度までに行った,せん断層の研究に関してはデータ整理を続けており,今後論文投稿に続けていきたい.最後にこれまでの解析を通して,初期せん断層に20点程度の解像度を確保し,擾乱を適切に与えることで2dB程度の予測誤差でおおよそ音響波が予測できることが分かった.これにより今後のモデル化につなげたい.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 7件、 招待講演 1件)
Journal of Computational Physics
巻: 340 ページ: 358-388
10.1016/j.jcp.2017.02.054
Transaction of the Japan Society for Aeronautical and Space Scienece
巻: 14 ページ: Po_2_25-Po_2_31
10.2322/tastj.14.Po_2_25