本研究では,タグ側に送信機を用いないパッシブMIMO (Multiple-Input Multiple-Output) 方式について,タグおよびリーダのアンテナの多素子化,多値変調によって,より多くの情報を正確に伝送する方法の確立を目的として検討を行った.多素子アンテナをタグ側に実装したパッシブMIMO伝送装置を試作し,その性能を実験的に評価した.実験的評価から,素子数の増加によって耐雑音特性およびBER特性が大きく改善することが分かった.12×12パッシブMIMO構成とすることによって2.4 Mbits/s以上の伝送速度が実現可能であることが明らかになった.
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