長い光ファイバに沿った任意の位置で歪(ひずみ:伸びのこと)や温度を測定できる「分布型光ファイバセンサ」は、安心・安全のため世界中で精力的に研究がなされてきた。本研究では、従来のガラス光ファイバだけではなく、柔軟性に富むポリマー光ファイバ(POF)を用いたシステムの開発を推進した。特に、POFをテーパー加工(熱しながら引っ張り細径化する)ことで光散乱信号を増強する技術に着目した。複数のPOFのテーパー加工法を確立するとともに、POFを用いた歪・温度の分布測定に世界に先駆けて成功した。また、分布測定システム自体の性能向上も推進し、世界最高速度での動作を実証、振動分布測定への応用可能性を提示した。
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