コンクリート中の微小空隙における各種物質移動やそれに起因する体積変化の機構の根本的な解明を目的として検討を実施した。まず、コンクリート内部の微小空隙を模擬した微小流路を、表面に空隙のないセメントペーストを作製し、そこに溝を掘り、ガラスと張り合わせるという方法により作製した。コンクリート中の物質移動に関しては、閾細孔径という空隙指標に着目し、その抽出手法の開発と、各種物質移動との高い相関および定量的な対応の確認を行った。またFIB-SEMにより、10nm程度の分解能での三次元空隙構造観察を実施した。水分逸散に起因する体積変化機構に関しては、超臨界アルゴンを用いた超臨界乾燥を適用した。
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