研究課題
本研究課題は,地盤震動特性に関わる重要なパラメーターであるS波インピーダンスを原位置で測定する手法を構築し,実際に現地で計測することを目的としている.地表に設けた円盤を鉛直に調和振動加振し,その応答特性を利用することでS波インピーダンスを測定する方法を提案している.平成27年度から平成28年度にかけて,これまで数値実験により提案されていた測定手法について模型実験による検証,および大崎市古川地区で実施した現地試験による検証を進めてきた.実験結果に基づいて新たに提案する改善手法は,S波インピーダンスの推定精度を向上させることに成功した.求まるS波インピーダンスに対応する地盤層厚について議論が残るが,一定の有効性が確認できたと考えられる.また,S波速度と密度が既知の地震観測点(K-NET)について,地震記録を分析し,S波インピーダンスと地盤増幅に関する分析を実施した.短周期成分の増幅を評価する場合には従来用いられてきた平均S波速度(Vs30)よりも相対的に相関が良いこと,また中周期~長周期を評価する場合には地盤卓越周期が有効であることを示した.すなわち,本研究課題によるS波インピーダンス測定法と常時微動探査とを併用することで,地盤増幅の非破壊評価法の実現可能性が考えられる.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (24件) (うち国際学会 6件、 招待講演 2件) 備考 (2件)
Exploration Geophysics
巻: 48 ページ: 16-27
10.1071/EG16113
岩波科学
巻: 87 ページ: 186-191
土木学会論文集A2(応用力学)
巻: 72 ページ: I_227-I_235
10.2208/jscejam.72.I_227
自然災害科学
巻: 35 ページ: 77-86
Seismological Research Letters
巻: 87 ページ: 1044-1049
10.1785/0220160107
日本地震工学会論文集
巻: 16 ページ: 309-321
10.5610/jaee.16.1_309
巻: 86 ページ: 934-941
http://sn.catfish.dpri.kyoto-u.ac.jp/
http://wwwcatfish.dpri.kyoto-u.ac.jp/~kumaq/