研究課題/領域番号 |
25709053
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研究種目 |
若手研究(A)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川本 陽一 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 助教 (70569730)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 建築環境・設備 / 地球・都市環境 / 都市気候 |
研究概要 |
都市化の進展により多くの都市で局所的な気候変動が起こっており、都市気候問題として顕在化している。都市気候は都市の存在に起因する局所的な気候変動であり、ヒートアイランド現象、大気汚染、そしてゲリラ豪雨と俗称される都市部での短時間強雨等が含まれる。 都市気候研究分野ではメソスケール数値気象モデルを用いた数値解析が広く用いられている。メソスケール数値気象モデルの地表面境界条件に都市形態を反映させる事によってより精細に都市気候の解析が可能となるが、しかし都市の形態について整理されたデータベースが不足している。平成25年度は3次元のGISデータの解析を行い、日本国内の都市形態をデータベース化、メソスケール数値気象モデルの地表面サブモデルであるUrban Canopy Modelの入力データとして利用出来る様に整備した。また都市形態の内、既往研究では建物高さを正規分布と仮定し、平均建物高さと標準偏差によりモデル化する手法があるが、本解析の結果より、サンプル数が十分な領域では建物高さは冪分布を示した。 従来のUrban Canopy Modelでは均一な街区を想定してモデル化されているが、GISデータを用いた現実の都市形態を解析して得られた知見に基づき、不均一性を考慮したUrban Canopy Modelの改良方針の検討を行った。Urban Canopy Modelの改良については引き続き平成26年度に行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画の通り、3次元GISデータの解析を行い、メソスケール数値気象モデルのサブモデルであるUrban Canopy Model用に入力データの作成を行った。またGISデータ解析により得られた知見を元に、都市の不均一性を考慮したUrban Canopy Modelの改良方針の検討を行った。 上記の通り、おおむね計画通り進展している。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は平成25年度の成果に基づき、シミュレーションモデルの改良を進める。 平成25年度の達成度はおおむね計画通り進展しているが、初年度と言う事もあり成果報告が十分ではなかった。今後は国際会議での発表や論文投稿を積極的に進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
計測器の購入にあたり当初計画より変更を行ったため、残金が発生した。 平成26年度にも計測器を追加で購入する計画であり、合わせて使用する予定である。
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