| 研究課題/領域番号 |
25709054
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| 研究機関 | 東京工業大学 |
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研究代表者 |
藤田 康仁 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (00436718)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | キリスト教建築 / カフカース / 中世 / 設計手法 / 建築構法 |
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| 研究実績の概要 |
◯研究対象地域であるアルメニア共和国及びジョージア国の各国において、歴史的建築物の調査並びに現地研究協力者との研究・調査打ち合わせ及び調査許可関係の調整を実施した。
◯ジョージア国においては、同国中部及び南西部における建築遺構について、各遺構の現況に関する基本情報の収集を主眼に、撮影・平面実測・写真測量・切石高さ寸法採取等の調査を行った。調査に当たっては、同国立チュビナシュビリ研究所の協力を得た。
◯アルメニア共和国においては、同国中部及び北西部の建築遺構について、ジョージア同様に現況把握を主眼とした建築調査を実施した。特に、世界遺産にも登録されているエチミアジン聖堂及びスルブ・リプシメ聖堂については、これまでの調査経緯と昨今の修復事業の進捗に照らして、追加調査を行った。調査に当たっては、特にアルメニア共和国文化省及びアルメニア福音教会に協力を得た。
◯上記の現地調査により、当該地域における各歴史遺構の現況を把握し記録するとともに、本課題の主な分析材料となる平面寸法と切石寸法の整理を行った。特に、複数の遺構でドローンを用いた写真測量を行い、デジタルスチルカメラによる内部空間の写真測量と併せて、詳細な実測データの取得を行った。
◯上記調査研究の成果の一部を、2016年度日本建築学会大会及び同年度日本建築学会関東支部研究報告、日本建築学会建築計画委員会公開研究会、さらにフランス共和国南部プロヴァンス大学で行われたワークショップにてそれぞれ研究発表を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各研究対象国における現地調査は、政治情勢等の影響により、当初予定していた国・地域及び対象遺構からの変更を余儀なくされたものの、遺構数としては当初の計画以上に、データの収集が進捗している。なお、研究代表者の異動による研究環境の変化に伴い、交付決定後の当初計画に比して予算執行が遅くなったことから、本年度への期間延長となったが、研究の進捗としては概ね良好に進捗しているといえる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度は、延長期間に当たり、補足的な調査の実施と、最終的な研究課題の取りまとめに向けた作業を行う。データ収集のための海外調査については、これまでの調査の進捗を踏まえて、不足分を補うとともに、現時点では特定の遺構に焦点を絞った重点的な調査の実施も検討している。研究の主対象である設計手法の解明については、基本的にはこれまで検討してきた分析手法を適用し、研究成果をまとめるものとする。また、最終年度の事業として、ジョージア国あるいはアルメニア共和国において、現地研究協力者を交えたワークショップを開催して研究交流を図るとともに、これまでの研究成果を公開して、今後の継続研究への足がかりとする。報告書としての出版物の発行について準備も行いたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の所属していた研究室の解散（主宰教授の退職に伴う）と自身の准教授着任に伴う各種業務の多忙、及び研究協力を期待できる学生の不在に拠る調査研究体制の省力化・効率化を迫られたことに加え、当地の政情不安と治安の悪化から当初計画していたトルコ共和国での調査を断念したことを踏まえ、これら課題遂行中に生じた調査研究環境の変化と進捗した調査研究成果に鑑み、研究内容の一部を変更し、延長することが最良と判断されたため。
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| 次年度使用額の使用計画 |
主に補足調査のための調査旅費として使用する。また、本課題の最終年度につき、調査研究成果の公表のための支出（ワークショップ開催費用や出版準備のための諸費用）等への支出も考えている。
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