◯研究対象地域であるアルメニア共和国及びジョージア国の各国において、歴史的建築物の調査並びに現地研究協力者との研究・調査打ち合わせ、研究成果の報告と議論を実施した。 ◯ジョージア国においては、同国中部及び東部における建築遺構について、各遺構の現況に関する基本情報の収集を主眼に、撮影・平面実測・写真測量・切石高さ寸法採取等の調査を行った。調査に当たっては、同国立チュビナシュビリ研究所の協力を得た。 ◯アルメニア共和国においては、同国中部及び北西部の建築遺構について、ジョージア同様に現況把握を主眼とした建築調査を実施した。特に、世界遺産にも登録されているエチミアジン聖堂及びスルブ・リプシメ聖堂については、これまでの調査経緯と昨今の修復事業の進捗に照らして、追加調査を行うとともに、既に実施段階に入っているエチミアジン聖堂ドーム部上部の修復状況について確認した。調査に当たっては、特にアルメニア共和国文化省及びアルメニア福音教会に協力を得た。 ◯上記の現地調査により、当該地域における各歴史遺構の現況を把握し記録するとともに、本課題の主な分析材料となる平面寸法と切石寸法の整理を行った。特に、複数の遺構でドローンを用いた写真測量を行い、デジタルスチルカメラによる写真測量及び3D スキャナによる内部空間の測量と併せて、詳細な実測データの取得を行った。 ◯上記調査研究の成果の一部を、2017年度日本建築学会大会及び同年度日本建築学会関東支部研究報告にてそれぞれ研究発表を行うとともに、ジョージア国及びアルメニア共和国両国の研究協力者らを交え調査成果の報告と研究交流を実施した。
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