LiBH4や0.68LiBH4-0.32Ca(BH4)2の水素貯蔵特性におけるナノコンファインメントの向上効果を調査した。初回の水素放出反応の低温化効果が認められたが、2サイクル目以降では確認できなかった。さらに、化学量論比のM(BH4)nとB10H14を均一に混合したのち、熱処理を施すことによって、純度の高い無水M(B12H12)n/2の合成に成功した。その熱分解反応は「水素を欠損した[B12H12-x]n-の生成」と「[BxHy]n-ポリマーの生成」との2段階で進行することを判明した。また、M2(B12H12)nの高温相において高いイオン伝導性を示すため、固体電解質の候補として期待できる。
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