本研究より,新しいプロセスで製造した超微細粒組織Ti-6Al-4V合金は世界最高レベルの低温・高速超塑性を示し,変形課程の動的なβ析出が応力緩和機構として作用する事が大きな役割を担う。また粒界すべりも変形初期はBall-Hutchisonモデルで起き,変形後期ではGifkins Core-Mantleモデルで起き,動的なβ析出と関係する機構であることを明らかとした。マルテンサイトの変形では変形で動的再結晶が活性化し,これが応力緩和と粒界すべりを促進させ,優れた高温延性を示す。Ti-6242合金でも同様な現象が確認され、Ti合金において準安定組織を活用する事で超塑性は低温・高速化される。
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