今年度は、自然の水環境における、溶存元素の濃度をその場で定量化するため、標準資料を用いた室内実験を行った。これには、レーザーでプラズマを発生すると同時に、プラズマの発生条件を把握するため、プラズマの発生位置を計測し、プラズマ光量の時系列変化及びプラズマを発生するレーザーパルスの波形と強度を同期して計測した。高温熱水を想定し、高温、高圧熱水計測試験装置を用いた試験も実施した。本実験により、計測するLIBS信号の強度をプラズマの発生条件によってフィルタリングすることによって、計測のバラツキを大幅に軽減できることを実証できた。特にレーザーを発生するレーザーパルスの条件の計測への影響が大きいことがわかり、これを元に補正することで現場での計測制度が向上できることを実証した。
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