様々な原因で脳と脊髄から構成される中枢神経系が傷害されると、感覚機能障害、運動機能障害など、傷ついた部位に応じて様々な症状があらわれる。この症状は、疾患の種類や個体差はあるものの、時間がたつにつれて僅かに自然回復する。症状の自然回復には、病態で傷ついた神経組織の修復が必要であり、いかにして神経組織を自然修復させるか、そのメカニズムの解明が待ち望まれている。研究代表者らはこれまでに、神経組織の自然修復には、病巣での血管新生が関与することを見出している。本課題では、病態における血管新生のメカニズムについて、特に神経組織の傷害と修復との関連について着目し研究を行った。
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