研究課題
本研究はヒト腸内細菌が行う代謝反応経路データベースの構築及びそれを用いた腸内環境の定量化を目的としている。昨年度までに腸内代謝経路データベースの基盤構築、及び代謝経路中における遺伝子未知の反応に対する遺伝子予測ツールを構築することができた。特に腸内代謝経路データベースは詳細な文献調査にもとづいて構築されており、これまで登録されている既知の反応情報と比較して、その2倍以上の反応経路を本研究によりデータ化している。また、各反応を担う遺伝子情報についても文献情報から抽出しており、非常に精度の高いデータベースとなっている。このデータを利用して、これまでに報告されている健常人のヒト腸内細菌メタゲノム配列情報をマッピングしたところ、新規登録反応に多くの多様性を確認することができた。また、欧米人と中国人で明確に多様性のことなる経路も見出しており、現在論文準備中である。当該データベースはwebベースのデータベースとして準備して、研究報告報告後に公開予定である。また、遺伝子が未知の反応に対する2つの遺伝子予測アルゴリズムも確立した。本データベースには化合物の反応のみが登録されている反応が多くを占めており、その遺伝子配列予測により利便性は格段に向上した。2つのアルゴリズムともにすでに論文報告を行っている。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件)
Journal of Chemical Information and Modeling
巻: 56 ページ: 510-516
doi: 10.1021/acs.jcim.5b00216.
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