有胚乳種子における胚と胚乳の比率を規定する胚周辺胚乳組織の構築過程を3つのフェーズ(確立、維持、領域規定)にわけて、それぞれの過程に関わる遺伝子の同定や機能解析を行った。確立フェーズでは、胚周辺胚乳組織の細胞形態学的特徴とEML1遺伝子の同定、維持フェーズでは、RE遺伝子の下流で働く遺伝子やRE3遺伝子の同定、領域規定フェーズでは、GE-GO経路に関わる物質の探索とGEの下流で働くHER遺伝子の同定などを行った。本研究成果から、胚と胚乳のサイズを規定する胚周辺胚乳組織の構築過程には、低酸素やオーキシンシグナル伝達が関わるという新たな知見を得ることができた。
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