研究課題
さまざまな環境変動が、自然に存在する生物種の組み合わせ(群集)を改変することが予測されている。その結果、個々の群集の多様性により発揮される生態系機能が変質する可能性も考えられる。しかしながら、群集の再構成後の生態系の機能性を推察することは容易ではない。本研究では、フィールド調査に基づき、「種多様性」と「機能的多様性」を評価することで、気候変動に伴う群集再構成のメカニズムと再構成に伴う生態系機能の変化の双方を解き明かす。対象とする知床世界自然遺産では、気候変動対応を迫られている。それゆえ、環境変動下で自然環境を恒久的かつ包括的に保全するための「生物多様性の多面性の意義」を問う。本研究では、分類群の枠を超えた機能群の組み合わせが、気候変動に伴い再構成されることによって、生態系の機能性にどのような変化が生じるのかをフィールド観測にした。各調査区において、多くの分した。これらを基にして、標高経度に伴う種多様性と機能的多様性の変化速度(β多様性)にミスマッチが生じるのかどうかを検証した。以上の研究計画に対して、袋瀬要地である知床国立公園の標高傾度に沿った森林性の多分類群の野外調査データの取得、各種の機能特性データの取得、群集の再構成の解析、英語論文の作成、学会発表、論文発表までを行った。また、得られた成果のメディアリリースや新聞報道を通して、環境変動下での生物多様性と生態系機能の保全戦略についての意見を提示した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 備考 (1件)
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