近年、植物工場における生産品目は拡大傾向にあり、2次代謝がより重要となる高機能植物の研究が急増している。このため、細胞内の代謝分子情報を利用した環境調節工学や、数理モデルを駆使した工学的な代謝制御の研究が、重視されるようになってきた。そこで本研究では、研究が進展している「体内時計」に着目し、多検体RNA-seq解析と代謝産物解析、走査型レーザー照明を利用した任意の部位に任意の光条件を与えることができる研究システムを開発した。これにより、成長器官(茎頂分裂組織)と光合成器官(成熟した葉)で異なる体内時計制御を行い、細胞から個体までの全階層を繋ぐための理論的基盤・技術の創出を行った。
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