研究課題
第3の生命鎖と呼ばれる糖鎖は細胞間相互作用を媒介することにより多くの生命現象に関係している。再生医療のための細胞源として期待される多能性幹細胞(iPS細胞、ES細胞)表面も糖鎖で覆われているが、その構造や機能は十分には理解されていない。研究代表者らは多能性幹細胞の網羅的糖鎖解析の結果、多能性幹細胞に特異的に反応する新規プローブレクチン(rBC2LCN)の発見に至っている。本研究ではrBC2LCNが認識する新規未分化糖鎖マーカーの構造と機能を明らかにするとともに、糖鎖を活用した未分化細胞除去技術を開発することを目的としている。本年度は、rBC2LCNのC末端側に緑膿菌由来毒素(PE)を融合させたrBC2LCN-PE23を用いて移植用細胞に残存するヒトiPS/ES細胞を殺傷除去する技術の開発に成功し、Stem Cell Reports誌に掲載されるとともに、産総研からプレスリリースを行った。更に、殺傷効率を向上させたrBC2LCN-PE38の開発にも成功した。rBC2LCNの内在化機構について電子顕微鏡を用いて詳細に解析することにより新たな知見を得た。更に、rBC2LCNの結晶構造解析を行い、精密糖鎖認識機構を明らかにした。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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