C1-カルボランアニオン([closo-CB11H12]-)の持つ立体的・電子的な特徴と、その合成化学・修飾法が乏しいがためにそれら魅力的な特徴を活かす分子設計ができなかった点に着眼して、多様なsp2/sp-炭素の導入を実現すべくクロスカップリング反応の開発を行った。合成可能となった多様な 1-C-アリール化 C1-カルボランアニオン誘導体を基盤として、ファーマコフォア/イオン液晶などへの応用の可能性を見いだした。また、一連の誘導体を精査することで、σ-芳香族化合物である C1-カルボランアニオンとπ-芳香族化合物との間での共役(“σ-π共役”)を引き出した。
|