研究課題/領域番号 |
25713004
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研究種目 |
若手研究(A)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
兵藤 文紀 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 准教授 (10380693)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ラジカル / レドックス / イメージング / MRI / 活性酸素 / ミトコンドリア / DNP |
研究概要 |
ミトコンドリア電子伝達系では酸化還元電位に従いNADHからフラビン類、ユビキノンを経て呼吸鎖III~Vへ電子が伝達され、最終的にプロトンの駆動力を利用してATPが合成される。我々は、これらの電子伝達体をプローブとするミトコンドリア機能可視化法の開発を行っている。本年度は生体内の電子伝達体であるこれらフラビン類やユビキノン類をOMRIのプローブとして活用するために、ラジカル中間体の安定性向上、反応性、OMRI特性などについて検討を行った。FADやFMNはこれまでにNADHとの反応においてラジカル中間体を形成し、電子スピン共鳴法(Electron spin resonance)においてブロードなESRシグナルを与えることを明らかにしている。そこで、FADとNADHの混合比、pH、反応時間等の条件を比較検討することでFADラジカルの安定条件を決定した。その結果、FADとNADHでは混合比1:1もしくは1:2において最もFADラジカルが産生され、さらに微量のHCLを加えることで効率的に生成できることを確認した。またFADラジカルはFADの濃度依存的(NADHとの混合比を一定にした場合)に産生さることも確認した。作製したFADラジカルやCoQ0ラジカルをラット肝臓より単離したミトコンドリアと混合し、OMRIにおいて経時的に画像強度の変化をモニターした。その結果、FADラジカルにおいてはミトコンドリア添加による画像強度の減少は観察されなかった。一方CoQ0ラジカルにおいてはOMRIの画像強度は時間と共に減衰した。あらかじめ熱処理により不活性化したミトコンドリアを用いた場合では画像強度の減少は確認されなかったことから、CoQ0ラジカルはミトコンドリアと反応し、そのラジカルを消失していることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
初年度は主に生体内因分子のラジカル化の研究とフラビン類やユビキノンなどの内因分子のラジカル化と反応性の基礎検討を目的とし研究を進めた。FADやFMNにおいては安定的にラジカル化する条件を決定し、またミトコンドリアとの反応性実験ではCoQ0が効率的に反応を触媒することが明らかにした。これらはすべて当初の研究計画どおりすすんでいる。さらにH26年度に予定していたハイスループットシステムの構築にも着手したため、(1)を選択した。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画調書通り平成26年度はOMRI内で多検体を同時撮像解析するハイスループットアッセイシステムを構築する。
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年度は、装置の性能チェックのため代替機で計測したために購入の必要がなくなったため。 平成26年度は昨年度の検討を踏まえ、ReMI用磁石(300万円想定)の購入を後期に計画する。
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