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2014 年度 実績報告書

高精度ナノ計測により理解・予測するインスリン抵抗性の分子・構造基盤

研究課題

研究課題/領域番号 25713010
研究機関東北大学

研究代表者

畠山 裕康  東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (00619067)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード糖輸送体
研究実績の概要

研究代表者らはこれまでに、インスリン応答性糖輸送体GLUT4の細胞内における一分子動態を高精度にナノ計測できる独自の実験系を用いることにより、2型糖尿病に特徴的なインスリン抵抗性の発症機序として、これまでよく知られていたインスリンシグナル伝達系の減弱に加え、「GLUT4ソーティング障害」が極めて重要であるという新しい概念を提示してきた。本研究では、本実験系をさらに改良することにより同時多重観察を可能にし、それを用いてGLUT4細胞内輸送動態と病態における破綻についてより詳細に分子・構造基盤を解明することを目指す。
本年度は、昨年度までに構築した同時多色観察を容易に可能とする実験システムを用い、(1)注目すべき細胞内構造とGLUT4一分子挙動とを関連づけた計測、および(2)多数の分子動態の同時計測を試みた。(1)については、細胞内の興味深い構造近傍におけるGLUT4一分子挙動の計測に成功し、現在例数を蓄積させるとともにその分子動態について解析を進めているところである。(2)については、GLUT4分子挙動とよく知られたリサイクリング膜タンパク質であるトランスフェリン受容体の分子挙動との同時計測に成功し、これら二つの分子動態が通常は大きく異なっている一方でインスリン刺激によってGLUT4分子動態がトランスフェリン受容体の分子動態と類似した様式へと変化することを明示した。来年度はさらに計測を進めるとともに、より高次標本における計測も行っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度遂行予定の事項について、ほぼ達成した。

今後の研究の推進方策

本年度に引き続き、さらに計測を進めていくとともに、より高次標本における計測系の開拓も試みる。

次年度使用額が生じた理由

今年度までに計測システム構築がほぼ完了し、来年度に細胞培養のための器具や計測のための試薬を多く用いる必要性が考えられたため。

次年度使用額の使用計画

計測に必要な試薬・機器類の購入に使用する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] GLUT4一分子挙動計測に基づくTBC/RabGAPsが司る運動効果の分子基盤解析2015

    • 著者名/発表者名
      畠山 裕康、神崎 展
    • 学会等名
      第3回骨格筋生物学研究会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2015-03-07
  • [学会発表] Submissive Role of AS160 in Tbc1d1-mediated GLUT4 Trafficking Activation in response to Ca2+ and Insulin2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroyasu Hatakeyama, Makoto Kanzaki
    • 学会等名
      74th Science Sessions of the American Diabetes Association
    • 発表場所
      San Francisco, CA, USA
    • 年月日
      2014-06-16
  • [学会発表] 一分子イメージングに基づく細胞内輸送システムの定量計測2014

    • 著者名/発表者名
      畠山 裕康、神崎 展
    • 学会等名
      バイオイメージインフォマティクス2014
    • 発表場所
      岡崎
    • 年月日
      2014-06-09 – 2014-06-10
  • [学会発表] インスリン応答性GLUT4輸送制御におけるTBC1D family Rab GTPase活性化タンパク質群の機能解析2014

    • 著者名/発表者名
      畠山 裕康、神崎 展
    • 学会等名
      第57回日本糖尿病学会年時学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2014-05-24

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公開日: 2016-06-01  

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