今回、インフルエンザウイルスのNS1タンパク質がNLRP3と相互作用することにより、NLRP3 inflammasomeの活性化とそれに続くIL-1βの産生を抑制していることを明らかにした。この抑制効果には、RNA結合ドメイン(38番目のアルギニンと41番目のリシン)と、TRIM25結合ドメイン(96, 97番目のグルタミン酸)が必要であったことから、ウイルスRNAによるNLRP3 inflammasomeの活性化経路にもこのNS1タンパク質が大きく関与していることが示唆された。本研究成果は、インフルエンザウイルスの病原性を理解するのに重要である。
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