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2016 年度 実績報告書

分泌膜小胞エクソソームの生理機能と標的細胞の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25713020
研究機関金沢大学

研究代表者

華山 力成  金沢大学, 医学系, 教授 (40403191)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードエクソソーム / Tim4 / 高純度精製
研究実績の概要

現在、エクソソームの精製には超遠心法やPEG沈殿法などが主に用いられているが、これらの精製法で得られたエクソソームには多くの不純物が含まれている。また超遠心法は操作が煩雑である為、回収量が不安定で定量的な解析が行えない上に、高額な超遠心機が必要である為、多検体の解析が行えないなどの問題点が存在する。このような状況では、エクソソーム研究を進展させるのは困難であり、エクソソームを簡易に高純度で精製する技術の開発が期待されている。これまでの研究により我々は、Tim4という膜蛋白質が標的細胞におけるエクソソームの特異的な受容体であることを見出した。Tim4を発現した細胞はTim4の細胞外領域にあるIgVドメインを介して、エクソソーム膜表面に存在するリン脂質ホスファチジルセリン(PS)とカルシウムイオン依存的に強く結合し、エクソソームを細胞内へと取り込む。そこで我々は、Tim4の細胞外領域と磁気ビーズとを結合させた「Tim4磁気ビーズ」を作製した。Tim4はエクソソーム膜表面のPSとカルシウムイオン依存的に結合することから、キレート剤であるEDTAを含む溶出バッファーを用いることで遊離させ、高純度なエクソソームを効率よく精製することが可能である。実際、Tim4磁気ビーズ法を用いて、ヒト白血病細胞から放出されたエクソソームを精製し、その純度を超遠心法やPEG沈殿法により精製したエクソソームと比較したところ、Tim4磁気ビーズ法は他の方法に比べ10~100倍以上に高純度なエクソソームを再現性よく回収できることが明らかとなった。その結果、これまで同定することができなかったエクソソーム上の蛋白質やRNAを数多く同定することが可能となった。以上の結果から、Tim4磁気ビーズ法の有用性が示され、エクソソームを簡易かつ高純度に精製する方法の開発に成功した。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (10件) (うち招待講演 10件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] MiR-21-5p in urinary extracellular vesicles is a novel biomarker of urothelial carcinoma.2017

    • 著者名/発表者名
      Matsuzaki K et al.
    • 雑誌名

      Oncotarget

      巻: - ページ: 14969

    • DOI

      10.18632/oncotarget.14969

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Mechanisms of lysosomal exocytosis by immune cells.2016

    • 著者名/発表者名
      Song J and Hanayama R
    • 雑誌名

      Chronic Inflammation

      巻: - ページ: 369-375

    • DOI

      10.1007/978-4-431-56068-5_29

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A novel affinity-based method for the isolation of highly purified extracellular vesicles.2016

    • 著者名/発表者名
      Nakai Y et al.
    • 雑誌名

      Scientiric Reports

      巻: 6 ページ: 33935

    • DOI

      10.1038/srep33935

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 自己炎症疾患の発症機序とエクソソームの役割2017

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第52回 インスリン研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2017-02-04
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経系エクソソームの機能と病態2017

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第9回 金沢脳腫瘍セミナー
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2017-01-28
    • 招待講演
  • [学会発表] Mechanisms of hemophagocytosis and heterolysis by phagocytes.2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第45回 日本免疫学会大会
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      2016-12-07
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経系エクソソームを介した認知症・運動障害の発症機序2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第51回 慶応ニューロサイエンス研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-10-29
    • 招待講演
  • [学会発表] エクソソームを介した多系統萎縮症の発症機序2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      パーキンソン病コングレス
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2016-10-07
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経由来エクソソームによるグリア細胞の機能制御とその病態2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第89回 日本生化学会大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2016-09-25
    • 招待講演
  • [学会発表] Regulation of glial functions by neuronal exosomes and its disorder2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第3回 日本細胞外小胞学会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2016-09-01
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経由来エクソソームによるグリア細胞の機能制御とその病態2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第2回 シヌクレイン研究会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2016-07-25
    • 招待講演
  • [学会発表] 免疫細胞と健康寿命2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      第58回 日本老年医学会学術集会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2016-06-09
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経由来エクソソームによるグリア細胞の機能制御とその病態2016

    • 著者名/発表者名
      華山力成
    • 学会等名
      日経バイオテクセミナー
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-06-06
    • 招待講演
  • [図書] パラダイムシフトをもたらすエクソソーム機能研究最前線2017

    • 著者名/発表者名
      河原裕憲、華山力成
    • 総ページ数
      314(81-88)
    • 出版者
      NTS
  • [図書] パラダイムシフトをもたらすエクソソーム機能研究最前線2017

    • 著者名/発表者名
      吉田孟史、華山力成
    • 総ページ数
      314(99-106)
    • 出版者
      NTS

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公開日: 2018-01-16   更新日: 2023-03-16  

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