独居高齢者の生活機能低下やその抑制策に関する科学的根拠は十分ではない。本研究では同居者のいる高齢者と比較した独居高齢者の生活機能低下リスクおよび私的・公的支援の特徴を明らかにした。その結果、1. 男性のみ独居と生活機能低下との関連が見られ女性では影響が少ない、2. 独居男性の生活機能低下リスクは虚弱者ほど増悪化する、3. ソーシャルサポート提供機会が独居男性の生活機能低下リスクを軽減させる、4. 独居者ほど困りごと相談相手不在のリスクが高い可能性を明らかにした。急増する独居高齢者の介護予防を図る上で地域での相談体制拡充やサポート提供機会創出の重要性が示唆された。
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