本研究は,JANIS手術部位感染部門の全例データを用いて,患者重症度を従来よりも適切に調整し,症例別に手術部位感染発生率を予測し,医療機関別にパフォーマンスを評価可能な標準化感染比の算出モデルを開発した. また,研究協力病院からJANISデータおよびDPCデータを収集し,(1) 手術部位感染のリスク因子の同定,(2) 安全機構付き鋭利器材の有効性および費用対効果の解明,(3) 多剤耐性菌(ペニシリン耐性肺炎球菌およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染による追加的医療費の推定,などの成果を挙げることができた.
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