5-ヒドロキシメチル化シトシン(5hmC)は5-メチル化シトシン(5mC)から合成され、脱メチル化反応における中間代謝産物として近年注目されている。5mCと5hmCを区別することのできる酸化バイサルファイト法を用いて、代表的なインプリンティング異常疾患であるKagami-Ogata症候群(KOS)における5mCおよび5hmCの分布を解析した。血液中には5hmCは含有量が少なく、KOSにおいて5hmCが果たす役割は不明であったが、一方で脳組織には5hmCが多く含まれていることが確認された。インプリンティング異常疾患の多くは神経症状を伴うことから、神経組織の解析が重要であることが示唆された。
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