研究実績の概要 |
平成25年度、26年度で、(1)ヒト浸潤性膀胱癌臨床検体およびマウス化学発癌モデルの統合的次世代OMICSを用いた遺伝学的解析によるヒト、マウスの種間共通の遺伝学的イベントの同定のためのエクソームシークエンス、(2)Lineage tracing法を用いたマウス化学発癌における膀胱癌発生母地(起源細胞)同定の為のマウス作成、(3)(2)に対してBBNを投与し膀胱癌組織を採取するまでを行った。 平成27年度は遺伝統計学者の協力のもとに(1)により得られたデータを解析し、またヒト浸潤性膀胱癌の大規模なデータベースとの照合を行い浸潤性膀胱癌の原因遺伝子として既知のp53遺伝子の他にKMT2C遺伝子が候補にあがった。(2)(3)ではUpk2,CK5をプロモーターとして蛍光タンパク遺伝子を導入したところ、それぞれを発生母地として膀胱癌が発癌することを確認できた。 平成28年度は(3)で得られた浸潤性膀胱癌組織のRNAマイクロアレイ解析を行い、両プロモーター下で生じた膀胱癌が、いずれもbasal typeに分類されることを確認した(論文準備中)。
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