アミロイドβをRPEに負荷すると、VEGFの産生が亢進し、小胞体ストレスマーカーが発現亢進した。小胞体ストレスの抑制薬剤でVEGF産生が抑制された。リノール酸をマウスに大量投与すると、malondialdehyde (MDA)が血液・RPE中に蓄積され、加齢黄斑変性モデルマウスとして応用できることが確認された。MDAはAMD患者の血液・RPE中でも高く、培養RPE細胞では低濃度MDAでは細胞障害が発生せずVEGF産生が亢進するが、高濃度MDA負荷によって細胞障害が発生し始め、VEGFの産生が減少していった。この変化は加齢黄斑変性の病態を理解するうえで重要な所見であると考えられた。
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