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2015 年度 実績報告書

網脈絡膜疾患に対するリンパ管をターゲットとした新しい治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 25713057
研究機関九州大学

研究代表者

中尾 新太郎  九州大学, 大学病院, 助教 (50583027)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードリンパ管新生 / 血管新生 / VEGF / 網膜
研究実績の概要

研究目的は網脈絡膜疾患におけるリンパ管の存在有無の確認とその治療への応用である。
本年度、網膜視細胞にVEGFを強制発現させたKimbaマウスとコントロールマウスであるC57/BL6ワイルドタイプマウスにおいて血管新生、リンパ管新生の存在を検討した。検討方法として代表的なリンパ管内皮特異的マーカーLYVE-1、血管内皮特異的マーカーCD31にて免疫染色を行った。Kimbaマウス15眼中前全例に著明な血管新生を観察した。またLYVE-1陽性管腔構造を認めた網膜は1眼のみであった。コントロールマウスでは血管新生は認めず、リンパ管構造を観察できなかった。
また、Kimbaマウスにおいてはリンパ管新生に重要と考えられているCD11b, F4/80陽性マクロファージの浸潤も有意に増加していることを観察した。
これらからマウス網膜には典型的なリンパ管は存在せず、マクロファージ浸潤・血管新生が誘導される環境においてもリンパ管新生は誘導されないことが示唆された。さらに今回の検討段階では不明であるが、特殊な環境下ではリンパ管新生が誘導されうることが示唆された。
今回の観察は、網膜における血管新生・リンパ管新生の特殊性が示唆される結果であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

Kimbaマウスの繁殖は順調であるが、Akitaマウスとの交配(Akimbaマウスの繁殖)が順調とは言えない状況にある。

今後の研究の推進方策

最終年度である本年はKimbaマウス、Akimbaマウスにおいても同様の検討を継続しつつ、硝子体サンプルにおけるリンパ管関連因子の検索・増殖膜におけるリンパ管の検討を確認する。またリンパ管マーカーであるポドプラニン発現を網膜色素上皮で確認しており、色素上皮細胞細胞におけるポドプラニン病態関与も検討する。

次年度使用額が生じた理由

研究期間が3年間である為、次年度分を残している。

次年度使用額の使用計画

最終年度での研究成果を出すため、試薬や動物で使用予定

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Possibility of Müller Cell Dysfunction as the Pathogenesis of Paclitaxel Maculopathy.2016

    • 著者名/発表者名
      Nakao S, Ikeda Y, Emi Y, Ishibashi T.
    • 雑誌名

      Ophthalmic Surg Lasers Imaging Retina.

      巻: 47 ページ: 81-84

    • DOI

      10.3928/23258160-20151214-14.

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり

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公開日: 2017-01-06  

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