今後の研究の推進方策 |
上記のデータを利用して、GASゲノム内の遺伝子セット、ファージ、CRISPRの量や多様性、メタデータ (臨床症状など) を利用して重相関解析を行う (これらの変数を用いて多項式を作成し、各係数を算出する)。これにより、GASゲノムの多様化において影響を与える可能性のあるパラメータを選定する (CRISPRの量やファージの多様性に、大きく影響するメタデータを想定している)。 4つの異なる増殖時期のGASおよび本菌を感染させる予定の宿主細胞 (HeLa, マウス線維芽細胞MEF Atg5+/+およびオートファジー欠損細胞Atg5-/-) からRNAを抽出し、16S, 18S rRNAを除去し、鎖特異的なRNA-seqおよびTSS-seq (TSS: Transcription Start Site) をイルミナHiSeq2000(外部受託サービスを利用)により行う。合計14サンプルを1レーン2サンプルタグ配列をつけることで効率良くシーケンスする。菌株には、高頻度で上皮細胞に侵入するJRS4株を使用する。本株のゲノム情報は申請者らが既に決定済みである(未公開)。ヒトおよびマウスのゲノム配列はデータベースより取得する。これらの参照ゲノム配列へ取得配列のマッピング (bwaまたはblatを予定)による解析手法を確立し、オーバラップ遺伝子、antisense RNA、non-coding RNA、2重転写開始点、などを検出・定量する。
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