本研究の目的はRANKLシグナルとFasシグナルのクロストークの解明から、破骨細胞の活性化・維持機構を明らかにするとともに、関節リウマチ(RA)病変へのRANKL/Fasシグナルクロストークが及ぼす影響の解明と新たなRA診断・治療法を開発することである。RA自然発症モデルマウスであるFas遺伝子欠損MRL/lprマウスを用いてその破骨細胞の機能解析を行い、同マウスでの破骨細胞の機能亢進が、骨および軟骨破壊を伴うRA病態で重要な役割を果たしていること、RANKL/Fasシグナルクロストークが破骨細胞の分化および活性化、S1Pを介した破骨細胞前駆細胞の遊走能機能を制御している可能性が示唆された。
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