遺伝子実験や品種改良試験などの分野では、交配による遺伝的な効果を測定するために、1対1の交配を実験単位とするダイアレル交配実験計画が使用されている。これら交配実験では、品種自体の能力(g.c.a効果、主効果)、および品種間の交配による相乗的な能力(s.c.a効果、交互作用効果)を高精度、かつ効率的に推定するためのダイアレル交配実験計画が必要とされており、そのような最適なダイアレル交配実験計画や構成法に関する研究を実施した。また、2対1の交配を実験単位とするトリアレル交配実験計画において、交配実験をいくつかの均一な単位に分けて実施するブロック化による実験を想定し、g.c.a.効果とs.c.a.効果を推定するための最適な実験計画や構成法に関する研究も実施した。さらに、ダイアレル交配実験計画と因子構造等が類似しているsplit-plot designについて、多層解析法を用いて主効果と交互作用効果の推定する際に、generally balancedとなる実験計画がalpha-resolvable designsとaffine alpha-resolvable designsで構成できることを示し、efficiency factorを導出した。
|